Nilaxストーリー

いつかニラックスの社長になる。それが、僕の目標です。

天性の人好き。だからこそ選んだ飲食という天職。

いつかニラックスの社長になる。それが、僕の目標です。

小さな頃から人といるのが大好きだった。人が喜んでいるのを見ると、それだけで楽しかった。苦手なタイプの人も特にいない。初の海外旅行は、一人旅。小さなワゴンに揺られ、イギリス人やオーストラリア人、カナダ人など、あらゆる国籍の人たちとバリを一周した。人と人の間を分かつ垣根をひょいと飛び越えて、屈託のない笑顔を見せる大越が、自らを輝かせるステージとして飲食を選んだことは、ごく自然なことだった。

「学生時代のアルバイトはバーテンダー。ビジネスマンや外国のお客様など、学校だけでは知り合えないいろんな人から話を聞けるのがすごく楽しかった。自分自身、好奇心旺盛でどんなことにも興味を持てるタイプ。だから、いろんな人とふれ合える飲食は、天職だと思いました」

ゼミの専攻も飲食を選んだ。学食の味に問題意識を感じたゼミのメンバーで、改革案をまとめ上げた。その過程の中で出会ったのが、ニラックスだった。当時より学食の運営を行っていたニラックスにアドバイスを受けるため、経営者に直接プレゼンテーションできる機会を得た。そこで出会った当時の代表の信念や佇まいに心酔した大越は、迷わずニラックスへの入社を決めたのだ。ひとりの学生が100社以上もの企業にエントリーすることも珍しくない時代に、大越が応募したのはニラックスだけ。心に決めたら決してブレない。その一本気な性格は、今も変わらない大越の武器だ。

初めてのマネジャー。ミッションは、売上低迷に悩む店舗を改革せよ。

ニラックスに入社した大越は、持ち前のコミュニケーション能力でめきめきと頭角を現していった。『ITALIAN BUFFET and CAFE ラ・マレーア』で3年間、経験値を積んだ後、『ブッフェ フォールームス 越谷』に異動が決まった。『フォールームス』は数あるニラックスの業態の中でもマネジャーの裁量権が非常に高いことで知られる店舗。つまり、それだけ経験と能力がなければ、マネジャーの任を得ることはできない。20代でのマネジャーは非常に稀というのが社内の共通認識だった。しかし、もとより上昇志向の高い大越は、早くマネジャーとして自らの手腕を試してみたかった。並々ならぬ情熱を傾ける大越の努力が評価され、配属からわずか1年半でマネジャーへの昇格が決定。配属先は、『ブッフェ フォールームス 入間』。人気のアウトレットパーク内に出店する店舗だった。

しかし、初めてのマネジャー職は決して順調な船出とは呼べなかった。大型のショッピングセンター内にある店舗は、オープン当初は爆発的に売上を伸ばすが、その後はじりじりと下降線を辿るのが常だ。『ブッフェ フォールームス 入間』も例外ではない。年々低下する売上について抜本的な打開策が求められていた。大越もまた店舗の現状を分析しながら、解決策に頭を悩ませた。

「はじめはとにかく試行錯誤。いろんなアイデアを実行しましたけど、なかなか実は結びませんでした」

お客様の声に耳を傾けることから、課題解決の光が見つかる。

ようやく光が見えはじめたのは、赴任から半年を過ぎた頃だった。ニラックスでは、基本的に店内が満席の場合は、お客様には順番に並んでいただく方針をとっている。しかし、同店の表はそのまま屋外となるため、行列に並んでいる間、お客様は寒暖に耐えなければいけなかった。そのストレスを少しでも軽減させられればと、大越は携帯電話で簡単に予約ができるオンライン発券機の導入を決めた。

さらにもうひとつ大越が打った対策が、メニューの価格表示の工夫だった。アウトレットモールには様々な飲食店舗がズラリと並ぶ。お客様がその日の食事に選ぶのは、数ある店舗の中で1店舗だけ。そのひとつにどうすれば選ばれるのか。あるいは、なぜ自分たちのお店は選ばれないのか。その真実を知るため、大越はフロアガイドを眺めるお客様の様子をつぶさに観察し、その一語一句に耳を傾けた。そこで見えてきたのが、価格の壁だった。競合店の平均単価は1380円。対する同店は、ドリングバー込みでブッフェ料金が1600円だった。金額にすれば220円。わずかの差に思えるかもしれない。しかし、その差がお客様にとっては大きなハードルだった。

実際にお食事をしてもらえればご満足はいただける。だからこそ、どうにかもっと気軽に入ってもらえる工夫ができないか。考えぬいた末に出した結論は、ブッフェの料金をドリンクバーと分けて表記することだった。

「これまでのようにドリンクバーとセットでご提供するのではなく、ドリンクバーを注文するかどうかはお客様が決められるように変更したんです。そうすれば、ブッフェだけなら1380円と表記できる。他のお店と同じステージで勝負ができたんです。実際、ドリンクバーはそれほど利用しないという声もお客様の中にはありました。小さな改良かもしれませんが、やってみる価値はある。そう思い、エリアマネージャーから許可をもらい、実験的にチャレンジをしてみました」

店舗の主役は、現場のクルー。クルーを育てることこそが、自分の役目。

大越の賭けは、当たった。これまで客足が伸び悩んでいた店内は一気に賑わい、右肩下がりだった業績は急激にV字回復を見せた。この試みは社内にも知れ渡り、他店舗にも横展開されるなど、成功モデルとして高く評価された。初めてのマネジャー、追いつめられる営業数字というプレッシャーをはねのけ、大越が自ら結果を勝ち取った瞬間だった。

その後、大越は再び『ブッフェ フォールームス 越谷』に異動となり、マネジャーとしてクルーを率いている。その胸にある信条は、「自分が前に出るのではなく、みんなが主体となって成功体験を積める店づくり」。お店の主役は店長ではなく、現場のクルーだということを大越は知っているのだ。

「1年半ぶりに越谷店に戻っても、以前からの常連のお客様が今もずっと通い続けてくださっていることがすごく嬉しくて。自分がいなくなったらダメになるお店って良くないと思うんです。そうじゃなくて、ちゃんとお店のファンになってくれるお客様を増やすこと。それがマネジャーの役目だと思うから」

大越がいちばん大切にしていることは、コミュニケーションだ。時にはクルーを叱ることもある。けれど、必ず仕事終わりには笑顔で帰ってほしい。そう願っている。だからささやかでも良い点を見つければ、必ず面と向かって褒める。自然と笑顔になれる店。人が育つ店。そして、結果を出せる店。この3つこそが、大越の目指す理想の店舗の条件だ。

大きな夢に向かって。自己を鍛錬し続けることが目標達成の最短ルート。

大越は今、スーパーバイザーを目指して勉強に励んでいる。ニラックスのスーパーバイザーは若くても30代前半。20代での昇格は例を見ない。その記録を更新するのが、大越の今の目標だ。しかし、それはあくまで大越にとって通過点。最終的に大越が目指すのは、ニラックスの社長。周りが聞けば驚くような目標を、大越は本気で狙い、そのために着々とスキルを磨いている。

「今はとにかく週1冊は本を読むことを心がけています。ニラックスには社員専用の共有サイトがあって、そこで社長や役員が推薦図書を紹介してくれるんです。経営からマーケティング、財務会計までジャンルは様々。まだまだ自分の知らないことばかりだけど、とにかく知識を深めて、一冊の本から少なくとも1つは学びを得て、それを実践するようにしています」

他にも共有サイトでは、社長や役員と直接コミュニケーションがとれる。先日、越谷店では集客アップの新しい施策を導入したものの目標は未達に終わった。そのプロセスと原因を細かくレポートにまとめ、共有サイトにアップしたところ、役員から「失敗例を共有したところが良い」と評価をもらった。

「ニラックスは、いち社員でも経営陣と気軽に意見を交わし合える風通しの良さがある。それに、人を育てることを何よりも大事にしている会社だから、教育に関する投資も決して惜しまない。意欲がある限り、どんどん自分の力を伸ばしていける環境が気に入っています」

底なしの探究心を原動力に。いつか夢をカタチにする日まで。

探究心旺盛で、常にチャレンジを忘れない。その姿勢こそが、大越が若手ながら責任あるポストを次々と任されている理由だろう。休日は、好きなワインを飲みふける。フランスからオーストラリア、ニューギニアまで、あらゆる国々のワインをたしなみ、ついには20万円もの高級ワインを購入したほど。その堂に入った愛好家ぶりからも、大越の探究心の高さがうかがえる。

「うちの社長自身、それほど長く社長を務めるつもりはないと宣言しています。自分の仕事は、みんなを育てることと言ってはばからない。だから、僕も本気で社長を目指します。そのためにも、とにかく毎日が勉強なんです」

(掲載内容は取材当時の情報です)

 

PAGE TOP